わたしたちはメセナ事業【江刺寄席】アンコール公演を平成28年10月9日、江刺体育文化会館「ささらホール」で開催いたしました。
当日になって番組が一つ増えました。お囃子の助っ人に来てくれた三遊亭歌むいさんに一席やってもらうことになったのです。そのため開演時間を15分繰り上げました。昨年も開口一番を務めた歌むいさんの演目は「転失気」。その上達ぶりには驚かされました。
桂優々さんは「池田の牛ほめ」の前半である「普請ほめ」を、いかにも上方落語という語り口でにぎやかに演じました。
人気者の桂宮治さんの「反対俥」は、こんなサゲもあるのかと一瞬お客さまを惑わせ、通常通り終わらせる二段構えでした。ご本人は「あざといですね」と言っていましたが、そんなことはありません、場内大爆笑でした。
講談の宝井琴柑さんは赤穂義士外伝「大高源吾両国橋の出会い」を、師走情緒たっぷりに読んでくださいました。
古今亭文菊師匠は「江刺寄席」初の廓噺「明烏」です。時次郎の初々しさと、その後の浦里花魁との関係が憂慮される色っぽさを、鮮やかに描き上げました。
仲入り後は三遊亭小円歌さんの音曲です。小唄、都々逸に続いて昭和の名人たちの出囃子を、甥弟子である歌むいさんの締太鼓とデュエットで聞かせてくれました。踊りは「奴さん」です。
さて、トリは桂雀々師匠です。おまけに演目が大ネタの「地獄八景亡者戯」ときては、会場の熱気が一気に高まります。たっぷりのマクラで「これだけでもうお腹一杯」にさせて、本題に入りました。初登場のクスグリがあちこちにちりばめられています。1時間15分の長講でした。
【江刺寄席】は今回のアンコール公演をもって終了いたします。長い間お付き合いいただき、本当にありがとうございました。
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